仏事の心得18か条⑨

香典の中身をいくらにするか

故人との親しさの度合いや、自分の社会的地位などを考慮して決めるが、金額が身分不相応に多いと先方が気兼ねするし、あまり少ないとまた失礼に当たる。
昔から「祝儀は少なくても不祝儀は多く」というから、心づもりよりも少し多めに包んだほうがよい。
何人かで出し合う「乗り合い」なら半端が出てもおかしくはないが、一人で包む場合は金額の頭に一・二・三・五のどれかがつくのが常識だから、だいたい目安がつくであろう。

表書きは薄墨で書くのが正式であるが、黒のサインペンでもよい。
「御香典」「御仏前」「御香料」・・・どの宗教でも共通するのが「御霊前」である。

香典を差し出すのは、お通夜、葬儀、告別式、中陰法事など、いつでもかまわない。
受付に出したり、仏前に供えたり、お悔みをいうときに差し出したりで特に作法はない。

                                    忌と喪と斂より