仏事の心得18か条⑪
焼香は1回でよい
大きな告別式では会葬者が大勢待っているから、焼香の列をよどみなく流れさせて、式の進行を早めるのが第一である。
そのため、葬儀の司会者は常に「焼香は1回でけっこうです」と、会葬者に呼び掛けて徹底させる必要がある。
また会葬者のほうも、導師や遺族にお辞儀するのはやめたほうがよい。
それだけ焼香の流れが早くなるし、会釈を返す遺族の疲労も防ぐことになるからである。
焼香は何回したらよいか。
1回でよいとするのは「一念三千(いちねんさんぜん)」からといい、3回は三宝に帰依するからとし、4回は4つの大願を誓うためという。
それぞれ「いわく因縁」があって、難しい解釈がなされている。
普通、葬式や法要などで導師(式長)は3回焼香をするが、式衆(お付きのお坊さんたち)は1回だから、会葬者も1回でよい。
忌と喪と斂より