神道と仏教には複雑な関係がある

神事・仏事とはなにか?

神事・仏事を簡単に説明すると、神様をお祀りしたり、祈願したりするのが神事、仏様を供養したり、故人の菩提を祈ったりするのが仏事です。
もちろん、神社・お寺での行事は、それぞれ神事・仏事ということになります。

こうした説明でわかった気になってしまうものですが、少し突っ込んで考えてみると、その自信が揺らいできます。
たとえば、神様と仏様はどう違うのでしょうか?
大黒様は神社にもお寺にも祀られていますが、大黒様に祈願することは神事なのでしょうか?仏事なのでしょうか?

日本では仏教が伝来してから明治になるまで、約1300年にわたって神道と仏教が密接な関係をもってきました。
互いに影響を与えながら発展し、そこから日本の文化や風俗、習慣が形づくられてきたのです。
「神仏」「寺社」という表現が一般化しているのも、このためなのです。