仏事の心得18か条①
数珠を忘れない
「じゅず」あるいは「ずず」と読み、念仏を称えるときに珠を繰って数えることから念珠ともいう。
お弔いの携帯必需品である。
ところが、これを忘れてくる人が実に多い。
いや、初めから持たない人さえいる。
数珠は信仰を表現する宝珠で、仏さまと結縁する『法具』だから、仏教徒なら数珠を持つのが当然である。
数珠を葬式のアクセサリーなどと考えるのは、とんでもない心得違いで、いわば「仏事の通行証」なのである。
人が亡くなると、やれ「喪章は?」「黒ネクタイは?」「香典袋は?」と騒ぐのに、ともすると肝心の数珠は後回しになる。
これからは、まず「数珠はどうした?」と、こうあってほしい。
今日は拝む身であっても、いずれあなたも「合掌したその手に数珠を掛けられて棺の中」と思ったら、少しでもいい数珠を用意しておきたいものである。
忌と喪と斂より